理想のラスボスは法王ベネディクト16世の朱門です、こんばんは。
そういえば静のあの技も、「今のはメラゾーマではない、メラだ」と当時の自分が言わせたかっただけな気がしてきた。
さて、入居した途端に素敵なトラップが待ち受けていた我が新居ですが、最寄り駅の近さ、駅周辺の発展具合、内装、賃貸料など、どう客観的に見ても掘り出し物件である事には違いがありません。
あとは不動産屋のやる気のなささえなんとかなれば……(ボソ
先日紹介させてもらった公園など見所も多い場所ですが、埼玉という限りなく中途半端な田舎育ちの僕としては、歩いて行ける範囲にショッピングモールがあるというのも新鮮です。
ちょっと前の祝日に買い物がてら立ち寄ってみたのですが、ショッピングモール内のイベント告知ポスターに、「ステージにて『ゲキレンジャーショー』を開催」との記述がありましたので、特撮好きとしては無視するわけにはいかず、そちらに向かってみました。
……とはいえ。
確かに買い物客は多いけれど、スカイシアター(旧後楽園ゆうえんち)ならともかく、ショッピングモールで開催されるショーじゃそんなに客は来ないだろうなーなんて思っ……
ちょっと待て。
なんだこの民族大移動。
祝日という理由だけでは片付かない大盛況。
いったい何が彼らを突き動かしたのだろうか。
あまりの客の入りっぷりにちょっと驚いたわけなんですが、東京に越してきたばかりの田舎者の言う事だと思って大目に見てやってください。
さて。
やはりこういうショーは、お約束として司会のおねーさんが現れて「よい子のみんなー!」という感じで始まります。
ショーが始まるギリギリでなんとか場所を確保した僕の位置では、この角度になってしまいました(写真はデジカメの最大望遠で撮っています)。
その上、周辺住民への配慮からかステージの音はそんなに大きくなく、僕の位置では生憎と台詞がよく聞き取れないのですが……なんとなくでも雰囲気から台詞を逆輸入して見ています。
ですので僕にはシナリオの進行はよくわからず、以下は見たまんまから推測した僕の妄想となっている事を書き添えておきます。
まあきっと、
【司会のおねーさん】
「みんなはゲキレンジャー好きかなー?」
【よい子のみんな】
「うおおおおおっ! ボウケンジャー!!」
【司会のおねーさん】
「え、えっと、ボウケンジャーは前の戦隊……」
【よい子のみんな】
「さくらおねーさんはまだー!?」
【司会のおねーさん】
「あ、あのね、みんな。今日は新番組のゲキレン……」
【空気が読めない大きなお子様(例:朱門)】
「僕はボスが一番好きですね。あ、ご存知ですか、デカレンジャー。シリーズ第28作目の戦隊で、2004年から2005年にかけて……」
【司会のおねーさん】
「帰れ」
とかいう流れになっているかと思うのですが、色々と想像をめぐらせているうちに悪いヒトたちがやってきました。
今回の戦闘員のモチーフはキョンシーのようです。
それを従えているお美しい方が悪の組織の女幹部、メレ様です。
残念ながらご本人の出演はないようですが、代役の方も充分に可愛い方です。
僕は毎年、一・二話を観てその年の戦隊を視聴し続けるか決めているわけなんですが、今年はぶっちゃけメレ様にやられたので視聴が決定しており、もうこの時点で充分にほくほく……って、あれ?
おねーさんいきなりボコにされるの図。
やべぇメレ様強えぇよ!!
つか、いいの!?
「司会をしているおねーさんが悪者に絡まれる」→「よい子のみんなー! せーの、で、ゲキレンジャーを呼んでー!」→「ゲーキーレンージャー!!(よい子のみんな)」→「とうっ!!(颯爽とヒーロー登場)」とかの流れならわかりますが、まさかいきなり司会がボコられた上に足蹴にされるとは思ってもみませんでした。東京こぇぇ。
そしてヒーロー様のご到着。
メレ様が倒されるのは残念ですが、やはりここはヒーローに格好良く悪者を蹴散らしてもらって、「キーくやしい! またしてもあの原色分け全身タイツマンどもにしてやられたわっ!!」と、悪の秘密基地でお約束の展開を踏んでいただきたいところです。
が。
助けにきたヒーローもまたメレ様にボコにされる。
メメメメレッ、メレ様ッ! やんちゃすぎまっ!!
メレ様がお強いのはよくわかりましたからっ!!
そりゃ僕はメレ様を全面的に応援しますけど、でもねえ、ほら、お子様とか観てますし。
いくらなんでも段取りってものがあるというか、やっぱり善と悪の棲み分けってあると思うんですよ。
最初は善側にいい思いをさせておいて、最後の最後に大逆転をかますのが悪側の役割であるべきですよ(間違ってます
さて、そこは流石は我らがメレ様。
ほんのちょっとだけやんちゃがすぎましたが、場の雰囲気を察したのか、ヒーローに止めを刺さずに帰します。
お優しいメレ様。
──だが次の瞬間、我々は再び目を疑います。
せっかくメレ様がご自分の過ちにお気づきになられ、「お約束」という名の段取りをお踏みあそばされたというのに、
ヒーローがいじけています。
つか体育座りって!!
「変身した姿のままステージ中央で体育座りしてるレッド」って構図はシュールすぎると思うんだ。
敵に負けてそんな露骨にいじけてる奴は久し振りに見た。
まあ、これはきっとあれですよね。
この後に続くであろう大逆転への布石なんですよね。
精神的にヘコむだけヘコんだ方が、逆転劇において得られるカタルシスも増していくというもの。
きっとこの後、師匠とかが現れて助言を与えていくわけですよ。
お、きたきた。
ほら。颯爽と風をなびかせ、レッドに近付いていく人影が……
しっ、司会のおねーさんっ!?
序盤にボコられたはずの司会のおねーさんが、敵に負けていじけるヒーローを慰めています。
な、なんという伏兵っ……!
レッドなんか「え? そうなの?」みたいな顔して首を向けてますし。
やはり生憎と台詞がよく聞き取れませんが、きっと凄まじく高尚な説得が行われているのでしょう。
レッドは立ち上がり、悪の軍団に敢然と立ち向かっていきます。
メレ様は本来の実力の千分の一も発揮せずによい子のみんなの為にあえてやられるお姿をご披露あそばされ、無事、地球の平和は暫定的に守られたっぽいです。
30分のステージとしては充分に堪能できました。
そんなこんなのゲキレンジャーショー。
これが無料なのですから、また行きたい。
※注
今回の記事は、僕の独断と偏見と主観と捏造でちょっと大袈裟に言っているだけで、実際はよい子のみんなも満足、お母さんも観ていて安心、のヒーローショーでした。多分。
しなりおらいたー朱門は『獣拳戦隊ゲキレンジャー』を応援しています(パクリ